spec espace クリエーティブディレクターより⑩

12 August 2020

spec espace クリエーティブディレクターより⑩

SHARE ON

 眼鏡のことを「アイウェア」というようになったのはいつごろでしょうか。私がこの業界に入った20年前にはファッション誌で「眼鏡特集」が頻繁に組まれていたと記憶しています。眼鏡はファッションアイテムとして浸透して、「アイウェア」という言葉もスムーズに使われ始めた時代でした。
 ちょうどその頃、金融機関に勤める友人が重厚なセルロイド枠をかけて出勤したら、上司に怒られたようです。「無難なメタルフレームを着用せよ」とのことでしたが、その数年後には華美でない眼鏡ならば大丈夫だと方針が変化したとのこと。
 そんな彼のお気に入りの眼鏡が、顧客先で営業ツールとして武器になったようです。「お洒落な眼鏡ですね」などと会話が弾み、鯖江の眼鏡について語ることによって、打ち合わせが円滑に進んだようです。顔の中心に位置する眼鏡はその人の個性ともなりうる、強い印象を残します。
 時代とともにファッションも変容し、かけるメガネもその変化に合わせながら、世間に受容される幅が広がっているように思えます。マスク必須のウイズコロナの現在において、選ばれるメガネはどのようなものか、我々創り手も探っていかないといけないかもしれません。

SHARE ON

RECOMMENDED ARTICLES

spec espace クリエーティブディレクターより11

17 September 2020

「スペックエスパスかける人」第5回 能楽師 大橋さん「能の面白さ」

16 February 2023

「スペックエスパスかける人」第4回 能楽師 大橋さん「毎日のお稽古」

21 December 2022

大阪府立大学 吉井泉准教授インタビュー 第2回

27 July 2020

spec espaceクリエーティブディレクターより20

20 May 2021

『spec espace』シリーズ イノベーションストリームKANSAIに出展

26 December 2019