12 August 2020

spec espace クリエーティブディレクターより⑩

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 眼鏡のことを「アイウェア」というようになったのはいつごろでしょうか。私がこの業界に入った20年前にはファッション誌で「眼鏡特集」が頻繁に組まれていたと記憶しています。眼鏡はファッションアイテムとして浸透して、「アイウェア」という言葉もスムーズに使われ始めた時代でした。
 ちょうどその頃、金融機関に勤める友人が重厚なセルロイド枠をかけて出勤したら、上司に怒られたようです。「無難なメタルフレームを着用せよ」とのことでしたが、その数年後には華美でない眼鏡ならば大丈夫だと方針が変化したとのこと。
 そんな彼のお気に入りの眼鏡が、顧客先で営業ツールとして武器になったようです。「お洒落な眼鏡ですね」などと会話が弾み、鯖江の眼鏡について語ることによって、打ち合わせが円滑に進んだようです。顔の中心に位置する眼鏡はその人の個性ともなりうる、強い印象を残します。
 時代とともにファッションも変容し、かけるメガネもその変化に合わせながら、世間に受容される幅が広がっているように思えます。マスク必須のウイズコロナの現在において、選ばれるメガネはどのようなものか、我々創り手も探っていかないといけないかもしれません。

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